KPOPウェブマガジンLVKM

2020MAMAのノミネートKHIPHOPラッパー CHANGMOの「Hotel Walkerhill (feat. Hash Swan)」を和訳と共に徹底解説(日本語字幕動画あり)

5 min 1,117 views
CHANGMOの楽曲

2020MAMAのノミネートKHIPHOPラッパー CHANGMOの「Hotel Walkerhill (feat. Hash Swan)」を和訳と共に徹底解説(日本語字幕動画あり)

2020MAMAのノミネートが発表!俺たちのCHANGMO(チャンモ)がベストヒップホップ&アーバンミュージック」部門でノミネートされたぞ!

こんにちは。ライターのyokoです。今年も、あの有名なMnet Asian Music Awards…通称・MAMAの季節がやってまいりました。冬といえばMAMA。MAMAといえば冬。冬の代名詞。私にとってはぼっちで過ごすクリスマスよりも遥かに重要な一大イベントです。嘘です。でも毎年この時期になると、推しがノミネートされるのでは…?とソワソワしてきますよね。

そんな中、私史上最もブームを迎えているレーベル ambition musik から、大好きなあの、CHANGMO(以下チャンモ)が…ヒップホップのみならず数多くのポップス歌手やアイドルとのコラボでも有名な、あのチャンモが!俺たちのチャンモが!ノミネートされました〜!!

MAMA2020で「ベストヒップホップ&アーバンミュージック」部門にノミネートされたチャンモのアルバム「Boyhood」のタイトル曲「METEOR」

今回「ベストヒップホップ&アーバンミュージック」部門にノミネートされたチャンモが歌う「METEOR」。重厚なビートとストリングスのサウンドに、チャンモ自身の成功を歌った自伝的な歌詞がマッチしています。2019年で最も成功したヒップホップ曲と名高い一曲。

2019年にリリースされたアルバム「Boyhood」には「METEOR」を含めた全12曲が収録されています。Produce101出身のチョンハをゲストに迎えた「REMEDY」も、チャンモが得意とするピアノサウンドが際立つエモいサウンドが特徴の素敵な曲です。治癒を意味するタイトルと、切なさと美しさが同居するMVの描写から、聴き手の想像を掻き立てる一曲。必見です。

チャンモのアルバム「Boyhood」の中で、ライターyokoがオススメする一曲は「Hotel Walkerhill (feat. Hash Swan)」

そんなアルバム「Boyhood」の中で、ライターyokoが特に推したい一曲は、11番目に収録されている「Hotel Walkerhill (feat. Hash Swan)」です。

「Hotel Walkerhill (feat. Hash Swan)」の歌詞と日本語訳

この曲「Hotel Walkerhill」もまた「METEOR」のようにチャンモ自身のストーリーとなっていて、成功したチャンモ自身が幼きチャンモ少年の体験した思い出を懐古する歌詞に思わず胸が締め付けられます。成功の裏に隠された知られざる想いが赤裸々に綴られていて、短調のメロディーも相まってどこか儚さを感じます。ラストのサビのピアノ伴奏が、これぞ!というチャンモらしさを醸しています。

「Hotel Walkerhill (feat. Hash Swan)」の曲中に出てくるキーワードを、以下に詳しく解説しました。日本語字幕付きの動画を見ながら、チャンモ少年が夢を思い描き、夢を叶えていくストーリーに想いを馳せてみてほしいです。

Hotel Walkerhill

ソウルに実在する5つ星ホテル。曲中で言及されているとおり、1泊10万は下らないであろう豪華なお部屋が立ち並ぶ。

1lli

Dok2が設立しThe Quiettと共同で運営したレーベル・1llionaire recordsの略称、また愛称。設立から10年の節目となる今年、その歴史に幕を閉じました。傘下のambition musikに一本化する形に。

良才洞 / 広壮洞

ソウルの地名。

蜂の巣みたいに狭くて〜

そういうタイトルの絵本があります。2坪=3.625畳で4万…一般的な日本のワンルームで7畳ほど。韓国でも都心に近いほど当然家賃が高くなりますが、3.625畳に180cm以上あるチャンモが住むとなるとちゃんと真っ直ぐ寝れる…?と心配になってしまいます。今はその心配はなさそうです。

ヨムタ(염따)

ご存知、動画コンテンツDingo Freestyle(以下DF)とのコラボで一躍、時の人となった韓国ヒップホップ界の古参ラッパー(先述の1llionaire代表The Quiettと同学年)。高級外車と物損事故を起こしてしまい、賠償金のためにグッズ販売を始めたことからお金を稼ぐことに成功し、謎にお金持ちになることができた面白おじさん。いかつい風貌と裏腹に甘い声で歌うようにラップをするため、顔はVMC、声はAOMGとよくネタにされています。苦労人の優しいおじさんなので大好きです。

〜ヒョン

男性が目上の男性を呼ぶときの称号。チャンモは1994年生まれの26歳。ヨムタは1984年生まれの36歳。

ミーム

ネット上で使いまわされるネタ画像や、素材のようなもの。ここでいうエミネムのミームとは、映画「8mile」で劇中の一場面を切り取った(「現実はドブの底だよ」という)字幕付きの画像のこと。「チャリで来た」は日本を代表するミームでしょうね。

師任堂(サイムダン)

李氏朝鮮中期の女流書画家。曲中でも出てくるショミ7のクァモチームがプロデュースしたヒットシングル「サイムサイム」も、このサイムダンから。韓国の最高額の紙幣の肖像なので、サイムダン=お札=お金、を指すスラングとして韓国ヒップホップではよく歌詞に登場します。
日本でいうところのいわゆる「諭吉」。

Rollie

高級腕時計ブランド・ロレックスの略称。1llionaire・ambitionに所属するアーティストには、入る時に必ず1本ロレックスをプレゼントされるんだそうです。成功への期待と責任感、というところでしょうか。粋な計らいですね。色んな意味で重そうです。

1lli gang, Bition Boyz

1llionaire recordsとambition musikのアーティストたちが、総じて自分たちを呼ぶ愛称。余談ですが、ソロではなく数人をフィーチャーした団体曲では大体ambition所属のキムヒョウンが「ビションッボーーーイズ!!」と叫んでおり、ファンの間で度々ネタになっています。

今日も元気にビションボーーーイズ!!!

徳沼(ドクソ)

韓国は京畿道・南揚州市の地名。言わずと知れた、アンダーグラウンドロックスター・チャンモの出身地。DFコラボ企画で、ambitionの後輩たちを引き連れてチャンモの歴史を巡る徳沼ツアーを敢行した際、思い出のアルバムジャケット撮影地であるカラオケ屋さんの看板の上に財布を置き忘れたチャンモ。まさかの故郷で財布紛失。その後、結局見つからなかった。

チャンモの悲しき財布紛失シーンは8:30〜。

Dok2とThe Quiett

先述の1llionaire records代表であり同レーベルのアーティスト。韓国ヒップホップ界の生きる伝説。チャンモにとっては自分を見出してくれた恩人でもあり、リスペクトの意を込めて歌詞に登場する。

5才

チャンモの代表曲「Maestro」の冒頭の歌詞「5才から俺はピアノを弾いてた 天才だった」からの引用。クラシックとヒップホップを掛け合わせた斬新さで時間が経つにつれ人気が高まった特異な曲。ちなみにambition所属のLeellamarzも5才の時バイオリンをプレゼントされ、その後国際大会で優秀な成績を収める若手天才バイオリニストでした。才能ありすぎやろ。

Beautiful

チャンモの代表曲のタイトル。原題「아름다워(アルムダウォ)」。この曲も「Maestro」と同じく、時間が経ってから評価された。

GANG(ゲン)

チャンモ始めレーベル内で頻繁に使われる合言葉のようなGANG。歌詞にも頻繁に使われるし、話す時にも事あるごとにGANGされます。2回繋げてGANG GANGという言い方もよくします。曲中ではヒットシングルとかけて「やばい〜」「超〜」という修飾語的な用法で使われてますね。 ちなみにこれを言う時は右手の親指、人差し指、中指をそれぞれ伸ばしアルファベットのLの形を作りながら発声します。ゲンゲン。

2020年のMAMAも目が離せない

駆け足で、チャンモのアルバムの隠れた名曲を解説してまいりました。切ないメロディーと流れるようなラップを耳で楽しみつつ、その歌詞を深く考える時、また脳でも音楽を楽しむ。オタクに与えられた特権とでも言うべきでしょうか。ライターyoko、今日も全身で音楽を楽しんでおります。

2020MAMAでは、もちろんこの他にも沢山名曲がノミネートされており、同じ部門で先述のヨムタが歌う「Amanda (feat. Simon Dominic)」もノミネートを果たしています。現役中学生プロデューサー2人組「UNTITLEDS」をプロデューサーに迎えた歌で、この曲には大きなプロジェクトが関わっており、また今後の韓国ヒップホップ界を大きく動かすかもしれない歴史的な試みでもあります。

オタクにしゃべらせると永遠に止まらなくなりますので、そのお話はまた別の機会にご紹介できたらと思います。

2020MAMAの投票はMnet公式サイトから可能です。皆さまご自身の推し、またyoko一押しのCHANGMO(チャンモ)の応援、ぜひよろしくお願いいたします!

関連記事