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日本で活動する韓国人ラッパーSKOLORへインタビュー
韓国人でありながら日本のHIPHOPシーンで活動する理由と、コロナが与えた影響
まずSKOLORさんが日本シーンで日本語を使って活動し始めたきっかけを教えてください。

韓国の音楽メディアで、日本のhiphopが韓国語字幕付きで紹介されているのを見て興味を持ちました。初めて見たのが多分jinmenusagiの『やれ』やったと思います。そこからdigってACE COOLのマイクリレーとか見て「この人いけてるな〜」ってなって。
あとそれくらいに彼女と出会って、日本語ちょっと話せるようになったんで。普段かっこいいなと思っていた方々に声をかけ始めて『EKJ』って曲ができました。
在韓韓国人であるSKOLORさんが、あえて日本語で作品を作る理由はありますか?

先ほどのように、日本人ラッパーの方に影響を受けて一緒にやりたいなと思った理由が大きいです。どうやって言葉を覚えたのかは、僕とTYOSiNの『1031 ft.TYOSiN (prod. by Laptopboyboy)』でも言っているようにやっぱり恋愛です(笑)
それまでは韓国のHIPHOPシーンを主に見ていたと思うのですが、今こうして日本と韓国両方で活動して違いを感じることはありますか?

日本はバトルが人気で韓国ではあまり流行らないっていうのは違いとしてあるんですが…。昔はもっと感じていましたけど、日本も韓国もシーンが変化してるので、今はほぼ変わらないと思います。
例えば、SNSでバズったきっかけでHIPHOP好きな人以外が曲を聴き始めてるっていうのとか、ラップしててもHIPHOPとは限らないアーティストが出てきたとかは両方に言えると思います。
ASIANで活動していた頃や『4G』『YABAI』がヒットした頃は自由に日韓の行き来ができる時代でしたが、今コロナ禍となって音楽活動にどのような影響がありましたか?

今までやっていたイベントができなくなったり、決まっていたライブが中止になったり、日本に行けないだけじゃなく、韓国内でもマイナスな影響がありました。
あと知り合いもそうじゃない人も、バズってる何人かだけ再生回数が回って、それ以外はそんなにヒットしないというように”世の中全体がコロナショック”で音楽を聴く人が減っている気がしたというか。
私はプレイヤー視点ではないのでファン目線なのですが、コロナ禍で一人でいる時間や所謂”おうち時間”が増えたことで音楽を聴く時間が増えた人間だったので、それは意外でした。
SKOLORさん自身も、この世の中でネガティブになった時期はありましたか?一人の時間が増えて塞ぎがちになっているファンの方もいらっしゃるかもしれません。

世の中で音楽全般を聴いている人が少なくなってるかもと思った時は、みんな音楽どころじゃないのかもって感じたこともありました。
アーティストとして最初は前向きな曲も書いてたんですけど、確かにあんまり感情入らないなって思う事もありました。マイナスな気分になって家にいると、たまには音楽全然聴かない日もあるんじゃないですか。僕はそういう時はどうしようもないんでひたすら寝ますね!でもメンタル的に良くないらしいんで、友達と会うようにしています。
あと在韓韓国人であるSKOLORさんにとっては渡航の問題が大きな出来事だったと思うのですが。

それはもう毎日日本に行くことを考えてますよ、やっぱり彼女も日本にいますし。
あと日本に行けなくなってから曲は一緒に作ったのに実際に会ったことない人もいます。ASIAN PIRATESを一緒にやってるRAU DEFさんは『CERO feat. jinmenusagi』を出した頃にSNS経由で知り合ったので、まだ一度も直接お会いしていないです。
現場に行けないのとか友達や恋人に会えないのはやっぱり寂しいですね。