元ILLIONAIRE RECORDS(以下 イリネア)のラッパーBeenzinoについてご紹介。韓国HIPHOPの一時代を作り上げたレーベルの一つであるILLIONAIRE RECORDS。その初期からの所属メンバーである重要人物Beenzinoの経歴から、ライターおすすめ曲まで要チェックです!
目次
ラッパー Beenzino(ビンジノ) プロフィール
本名 | イム・ソンビン |
生年月日 | 1987年9月12日 |
血液型 | AB型 |
出身 | 韓国 ソウル |
最終学歴 | ソウル大学を2014年に卒業 |
パートナー (2022年8月に入籍) | ステファニー・ミチョバ(Stefanie Michova) |
海外生活とBTS候補生の意外な過去
出身地はソウルとなっていますが、小学生時代はニュージーランドのクライストチャーチで過ごしました。その後、京畿道にある中学に入学。そのままニュージーランドで生活し続けていたら、兵役の義務が課されなかったでしょう。高校では、共にHIPHOPデュオjazzyfactを結成したsimmy twiceに出会います。
国立ソウル大学では彫刻の勉強をしていました。年少化し続ける韓国音楽界において大卒ラッパーはなかなか珍しい上に、大学に通っていたとしても音楽じゃないことに驚き。そして、デビューが2009年であるため、なんと大学在学中にデビューを果たしたことになります。しかもデビュー作は銘プロデューサーPrimaryプロデュース曲!学業との両立ができるとは・・・!
ちなみに、Beenzinoは過去にBighitプロデューサーの元で現BTSメンバーと共にHIPHOPグループとして練習生起用を打診されていました。しかし、グループ活動の意欲は無かったため、自ら退きました。高身長で高学歴、海外生活経験があり英語も話せて顔もいい。アイドルとしては文句なしのポテンシャルなので、デビューさせたかった気持ちもわかります。
Beenzino(ビンジノ)の名前の由来
芸名は、アメリカ ボストンのラッパーであるBenzino (ベンジーノ)を元にしたもので、本名のソンビンにある “빈”(ビン)と組み合わせた造語です。中学時代にふざけて作ったつもりが、そのままラッパーネームに。
ベンジーノの本名はレイモンド・レオン・スコットなので、そちらではイム・ソンビンと被っている文字は全くありません。Eminem(エミネム)へのビーフ曲”Pull Your Skirt Up”収録されたセカンドアルバム『Redemption』が有名で、当時泥沼のディス合戦が繰り広げられていましたが、2012年ごろには落ち着いた模様。2014年に甥のジル・スコットに撃たれるなど、USラッパーらしい壮絶な人生を送っていました。
ちなみに、Beenzinoが好きなラッパーとしてあげているのはWiz Khalifa(ウィズ カリファ)とKendrick Lamar(ケンドリック ラマー)なのでBenzino(ベンジーノ)が特別好きな訳ではないのかも?
パートナーステファニー・ミチョバ(Stefanie Michova)と、約5年間の公開恋愛から結婚へ!
知人の紹介で知り合ったお二人は、お付き合いしている事実を公にし、約5年間愛を守ってきました。そして、2020年末に婚約を申し込んだそう。Beenzino除隊時に門の前で待っていたミチョバが泣きながらハグをし、手を繋ぎ仲良く歩いている感動的な様子も当時話題になりました。
除隊をずっと待っていたミチョバももちろん素敵なのですが、ドイツ人であるミチョバのためにドイツ語の勉強をしたというBeenzinoもかっこいい!
二人のプロポーズや豪華すぎる婚約指輪については下記のリンクから。
HIPHOPデュオ JazzyfactとしてのBeenzinoの活動
韓国ジャズヒップホップの火付け役Jazzyfact
JazzyfactはBeenzinoとSimmy Twiceの二人組HIPHOPデュオです。高校時代に知り合い、お互いに一緒に活動する相方がいなかったことから自然に2人で活動するようになったそうです。元々は音楽スタイルも違い、活動するクルーも高校も異なったのだとか。
今でも虜になるファン多数のJazzyfact 1stアルバム『Life’s Like』
2010年10月にリリースされた正規1stアルバムの『Life’s Like』は、10年以上経過した今でも高値で取引されることもしばしば。マニアは喉から手が出るほど欲しい伝説的アルバムです。ジャジーなトラックが得意なプロデューサーSimmy Twiceと、Beenzinoのスタイリッシュなラップが韓国HIPHOP界に新しい風を吹き込んだ瞬間でした。
2017年Beenzino入隊中にリリース『Waves like』にはまさかの杏里
Beenzinoがイリネアに入った後でもJazzyfactとしての活動は健在。アルバム『Waves like』には日本人歌手杏里の『LAST SUMMER WHISPER』のサンプリングを用いた曲『하루종일 (1日中)』が収録されています。
『LAST SUMMER WHISPER』は角松敏生が杏里に提供した楽曲です。杏里の楽曲は韓国人DJのNight TempoなどもRemixしており、今では時代を超えて日本シティポップを代表する存在になってきています。が、一体どこで知ったのか・・・。
ILLIONAIRE RECORDS(イリネアレコード)での活動
ILLIONAIRE RECORDS(イリネアレコード)とは?
Beenzinoがイリネアに所属したのは2012年。設立メンバーではないですが、できてすぐのイリネアに合流しました。そして初ソロアルバム『24 : 26』を7月にリリースし、すぐに全国ツアーを行いました。
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ちなみに皆さんは”イリオネア”派ですか?”イリネア”派ですか?
2014年『Up All Night』2ndアルバムリリース
ファーストアルバムからちょうど2年後の2014年7月、セカンドアルバム『Up All Night』をリリースしました。ファーストアルバムではチャートインしなかったものの、『Up All Night』ではガオンアルバムチャートで最高12位までに位置しました。
中でも『Dali、Van、Picasso(ダリ、ヴァン、ピカソ)』はMVが作成されていないアルバム曲にも関わらず、60万回ダウンロードの大ヒット。「동양의 dali (東洋のダリ)」や「반 고흐의 달이 보이는 밤 (ヴァンゴッホの月が見える夜のように)」など、大学で芸術を学んでいたBeenzinoらしい表現が多用された聴く絵画のような曲。というのも、ダリはスペイン人の画家で、ゴッホの代表作には『星月夜』という絵画があるからです。知らない横文字の名前が出てきたら、是非調べてみてください!アート好きの私もこの曲はお気に入りです。
ビートも歌詞の通りに「絵の具がついた筆の様にベタつく夏の夜」というイメージにぴったり。夏の少し湿った蒸し暑さが漂ってくるようです。
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歌詞中に出てくる画家が好きなのだとしたら、彫刻も近代〜現代をメインに勉強していたのかもしれませんね。
2017年に軍入隊。同期はアイドルだらけ!
ラッパー活動も私生活も好調であった2017年5月、恋人のミチョバを残し入隊。義務警察試験に合格し、約2年間服務しました。同年2月にはBIGBANGのT.O.PとJYJのジュンスが義務警察に。同期には2AMのスロンと、周りはアイドルだらけでした。
実際、2017年の忘年(送年)音楽会ではBeenzinoはじめBIGBANGのテヤンとテソン、チュウォンなど多数の著名人が参加し話題となりました。そして、なんといっても司会者が日本でも大人気の2PMオク・テギョンさん!アイドルで始まりアイドルで終わると言っても過言ではないくらいアイドルだらけの中、ラッパーとして参加していました。服務中、夜寝る前に「テヤン話そう」と言ってよくお喋りに誘っていたそうなので、仲は良かったみたいです。パートナーのミチョバはテヤンとの共演経験があるため、彼女の話もしていたのでしょうか。
その後、2019年に怪我なく除隊し、アーティスト活動に復帰しました。
2020年 ILLIONAIRE RECORDS(イリネアレコード)と契約解除
除隊の翌年である2020年2月、9年間所属したILLIONAIRE RECORDS(イリネアレコード)との契約を解除しました。正式にレーベルから情報開示される前に噂が出回った際、BeenzinoはInstagramに「成長したい」「新しい環境や新しい人に会いたい」というような、変化とステップアップを望むメッセージをアップしました。
yuki
レーベル解体直前ではあったものの、やはり兵役という区切りが決心に至った理由の一つになったのでしょうか。
今後のBeenzinoの活動は?
婚約し、現在私生活でもアーティストとしても変化のせ最中であろうBeenzino氏。現在レーベルや事務所の所属はなく、フリーの状態。昨年2020年は新設されたレーベルもあれば解散したレーベルや退所し「今何してるの?」状態の人も比較的多かった年のように思います。フリーの人が多いということは、誰かしらと一緒に、もしくは一人でレーベルを立ち上げるなんてこともあるかもしれませんね。
イリネアの傘下のAmbition Musikの面々とも交流があったため、若者慣れはしているはず。なので、若手育成にも力を入れて頂けたら、また新たなHIPHOPの時代が作られるのではないかとも期待しています。