目次
Daytona Entertainmentの設立メンバーThe Quiettの代表曲とプロフィール
今乗りに乗ってるレーベルDaytona Entertainment(デイトナエンターテイメント)の設立メンバーでもあるクワ様ことThe Quiett。前所属レーベルのLLIONAIRE RECORDS(イリネアレコード)での輝かしい活動や、代表的な人気曲をご紹介!
ラッパー The Quiett(ザ クワイエット)とは?
本名 | シン・ドンガプ(신동갑) |
生年月日 | 1985年1月29日 |
出身地 | 韓国 光明市(クァンミョン) |
ペット | 芝犬のTorry |
芸名のThe Quiettは、『The Quiet Storm(静かな嵐) 』を由来としており、自らが世の中の静かな嵐になるという意味が込められている。
ラッパー登竜門 Show Me The Moneyのメンターに二度選出
2012年からMnetで放送開始したHIPHOPコンペティション番組の『Show Me The Money(以下SMTM)』。LOCOやBewhYなど、今や超有名なラッパーでさえも元々はこの番組に挑戦者として出場経験があるくらい、もはや韓国で活動するラッパーの登竜門的存在と言える番組です。挑戦者たちよりも圧倒的に地位もスキルも上でないと選ばれないメンター(審査員兼指導者)の立場に、The Quiettはシーズン3,5,7の計3回選出されました。
そしてシーズン3ではイリネアチームとしてDok2と共に挑戦者のBOBBYを優勝へと導きました。当時BOBBYはYG所属のボーイズグループiKON候補生で、アイドルの練習生が優勝したのはシーズン9まで放送された2021年現在まででこの1度しかありません。
過去インタビューにてSMTMに出場することについて、「志願者もプロデューサー(メンター)も学ぶことの多い番組で、自分自身もやる度に何かしら学んでいる。お互いに刺激を与え合っている。」と語っていました。もしかしたら、先輩ラッパーとして毎回若いラッパーの成長を見たり、新しい楽曲や絆が生まれてくるのを楽しみにしているのではないか?とも思います。2020年末の発表で高等ラッパー3のメンターにも決定しているので、さらに若い層のラッパー達をどう評価するのかとても楽しみです。
インディーズレーベルSeoul Campany(ソウルカンパニー)での活動
ショミに複数回呼ばれるなど、良き先輩としてのThe Quiettばかりが記憶に新しいですが、勿論彼にも若手時代があった訳です。
始まりは、2004年。当初同じクルーとして活動していたKebeeやJerry Kらと共にインディーレーベルSeoul Campany(ソウルカンパニー)を設立。その記念にコンピレーションアルバム『The Bangerz』をリリースし活動を開始しました。
2006年には2ndアルバム『Q Train』でインディーズながらも第4回韓国大衆音楽賞授賞式で今年のヒップホップアルバム賞を受賞。さらに2010年にソウルカンパニーから最後に出したアルバム『Quiet Storm: A Night Record』はGaonアルバムチャートにて最高4位にランクインする快挙を成し遂げました。
2010年末頃、自らが代表であったソウルカンパニーを離れることを発表し、ラッパーDok2と共に新レーベルILLIONAIRE RECORD(イリネアレコード)を設立。またその後ソウルカンパニーは2011年11月27日に解散と公式発表し、当日のソウでのラストコンサートをもってレーベルは解散しました。
84年生同士の伝説的ラップデュオ『P&Q』結成
2006年、Paloaltoと共にHIPHOPデュオ『P&Q』を結成しました。彼らが出会ったのは、なんとインターネット。16年前、MSNというWindowsおよびMicrosoftのメッセンジャーで、チャットでコミュニケーションをとっていたそうです。この話はThe Quiettの新レーベルDaytona Entertainmentとも大いに関係してくる話題です。
プロジェクト名は、見ての通り2人の頭文字をとっただけの簡単なもの。アルバムは『Supremacy』の1種類しかリリースしていませんが、現在進行中で人気を博す彼らのプロジェクトは当時のインディーHIPHOPシーンに多大な影響を与えました。ちなみにこんなにヒットしたなら同じクルーやレーベルに入っていたんでは?と思いがちですが、P&Qの後にも先にも彼らが同じレーベルに所属したことは今のところ一度もありませんでした。
ILLIONAIRE RECORD(イリネアレコード)設立から解散までを見守った唯一の人
前述したように、ソウルカンパニーから離れたThe QuiettはラッパーのDok2(ドキ)と共に新レーベルILLIONAIRE RECORD(以下 イリネア)を2010年に設立しました。その後、Beenzinoが合流しこの3人を中心メンバーとして活動。傘下にAmbition Musikを設立して、若手ラッパーと共にレーベルを成長させていきました。しかし人気の最中にDok2が脱退したことが大きなきっかけとなり、10年間活動したイリネアは2020年をもって解散しました。
Dok2とBeenzinoの脱退は正式な解散発表よりも前だったため、事実上最後までイリネアに所属していたアーティストはThe Quiettひとりとも言えます。
最後のリリース曲『BENTLEY 2』には、イリネアでもAmbitionでもなく、新レーベルの相棒YUMMDAがフューチャリングしていました。一方でYUMMDAも『BENTLEY 1.5』という曲をリリースし、公式発表前に活動の始まりを匂わせてオタクをヤキモキさせました。
84ラインで新レーベルDaytona Entertainmentを設立。青春時代の思い出『DAMOIM(ダモイム)』とは?
Daytona Entertainment(デイトナエンターテインメント)は、2020年にThe QuiettがラッパーのYUMDDA(ヨムタ)とともに設立したレーベルです。彼らがなぜ活動を共にすることになったのか?始まりは、DAMOIM(ダモイム)プロジェクトでした。
DAMOIM(ダモイム)は、YUMDDA, The Quiett, Saimon Dominic, Paloalto, Deepflowの84年生まれの5人で結成されたHIPHOPプロジェクトです。「Forever 84!!」と、おじさんが叫んでいる映像を見たことはありませんか?前述した通り、出会いは16年前。MSNを利用して知り合っていたそうです。当時から仲間同士でトークルームを作り、電話したりビートを送り合ったりしていたようですが、こちらは残念ながら日本では2014年10月に終了したサービスです。
そしてDAMOIMというのは、時代をさらに遡り、彼らが青春を過ごした90年代に流行っていたSNSの名前が元になっているそうです。それだけではなく、韓国語のダ(タ)が「全て」という意味を持つことなど、ちゃんとした理由は他にも存在します。
DAMOIMの他のメンバーに比べてYUMDDAだけが一人遅れてヒットしましたが、彼を祝うために同級生たちだけで集まった最中に「一緒にみんなで何かしようよ」と突然始まったのがDAMOIM。YUMMDA曰く、長年応援してくれたかけがえのないHIPHOPフレンド達に恩返しをするために開始したそうです。
主に84年生ラッパー大集合な冬の定番曲『아마두 (I’MMA DO)』
そんなデイトナの二人が参加したDAMOIMの人気曲といえば、HIPHOPでは異例のクリスマスソングと言える『아마두(アマドゥ)』ではないでしょうか。他に交流のある、Nucksal(ノクサル)、Huckleberry P(ハックルベリー ピー)、Woo(ウ・ウォンジェ)、キム・ヒョウンがフューチャリングし合計9名のラッパーが参加した豪華楽曲であることも注目です。
こちらは韓国音楽配信サービス「MelOn(メロン)」でも1位を獲得し、他のリリース曲よりも大衆人気を集め彼らの名を再度知らしめました。「多分うまくいく、多分いいことあるよ」という、YUMMDAらしいお気楽なリリックがとてもハッピーでホリデーシーズンにぴったりです。また、他のラッパー陣も肩の力が抜けておもしろ可笑しく歌っているのも、ファンとしては見逃せない部分です。
場をそういった空気感にさせるのはYUMMDAのひとつの魅力だなと感じたと同時に、硬派なイメージのあるThe Quiettが彼を相棒に決めたのも、そういった柔軟でバラエティに富んだ一面などに理由があるのかなとも思いました。陰と陽のような二人が今後デイトナでどういったHIPHOPの未来を描いていくのか、新たな歴史が刻まれることに期待です!